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トップページ  > 開催中の展示会  > 2012年度開催の展示会

特別展「明治の海外輸出と港」


海外輸出用茶箱に貼られた蘭字「OHAYO」
( フェルケール博物館蔵)

2月26日(火)~4月7日(日)

9時30分~16時30分
(2月26日は10時30分開館)
月曜休館

明治39年(1906)、清水港からお茶を積んだ神奈川丸が初めてシアトルへ向けて出港しました。

静岡茶は江戸時代から生産が活発になっていましたが、安政6年(1859)に横浜が開港されると、生糸とならび重要な輸出品となりました。この頃は多くの茶荷物を生産地から清水港まで陸路で運び、船で横浜港まで回漕していました。そして、明治10年(1877)には清水の商人たちは横浜に茶売込店を出店し、静岡茶の輸出にあたっていました。しかし、明治22年(1889)の東海道線の開通とともに物資の輸送は陸路中心に移っていきました。そこで、清水の有志達による清水港の開港場指定の請願が明治24年に始まり、明治32年には外国貿易ができる開港場に指定されました。

明治39年(1906)、念願の清水港のお茶直輸出が始まりました。この後は、静岡の茶町や鷹匠町に茶葉の再製所や外国人商館が建ち並び、ここから清水港を結ぶ静岡鉄道 静岡―清水線が敷設されました。そして明治42年には日本茶の輸出高が横浜港を凌駕し、茶輸出港としての位置を確立していきました。

今回の展示では、お茶の海外輸出に使われた茶箱のレッテル(蘭字)とともに、明治初年に海外輸出に尽力した澤野家の資料、静岡鉄道の静岡―清水線が敷設された当初に使われていたレールなどにより、お茶の輸出の状況を紹介します。

また、同時期の生糸のレッテルや開港後の華やかな横浜港の様子も紹介していきます。

■主催
フェルケール博物館
■後援
静岡県教育委員会/静岡市教育委員会/朝日新聞静岡総局/
NHK静岡放送局/毎日新聞静岡支局/読売新聞静岡支局/
産経新聞社静岡支局/静岡新聞社・静岡放送局/中日新聞東海本社
■協賛
鈴与グループ

 

伊藤勉黄の世界

12月1日(土)~2月17日(日)

9時30分~16時30分
(12月1日は10時30分開催)
月曜休館
(12月24日,1月14日,2月17日は開館)
※年末年始は12月31日のみ休館

伊藤勉黄氏は18歳の時「童土社」に参加したことにより版画家としての道を歩み始めました。

上海より帰国後、「静岡県版画協会」の設立に加わり、静岡の版画界や美術の振興に努め、海外展への出品も数多く、各国で高い評価を受けてアメリカ、ヨーロッパ等の美術館に収蔵されました。氏の作品の特色は、モノクロームに重なる赤を基調色とした色彩、木版画一筋の表現から金属や紙を加える技法や、晩年にはコンピューターアートも手掛けるなど、常に表現の可能性を求め続けることで、氏の作品の特色となる詩情豊かで画面上に音楽が奏でられているような作品となって結実しています。

●略歴

1917年 静岡県大井川町に生まれる

1949年 日本版画協会展に出品 根市賞(最高賞)受賞

1950年 国画会展出品 以降毎年出品

1953年 フィラデルフィア版画展をはじめ、各国の海外展に出品

1958年 スイス・グレンヘン国際版画トリエンナーレ「踊り子」ほか入選

1977年 画号を“勉黄”とする

1992年 没

■主催
フェルケール博物館
■後援
静岡県教育委員会/静岡市教育委員会/朝日新聞静岡総局
毎日新聞静岡支局/NHK静岡放送局/読売新聞静岡支局
産経新聞社静岡支局/静岡新聞社・静岡放送/中日新聞東海本社
■協賛
鈴与グループ

 

ガラス絵展 ―浜松市美術館コレクションによる―

10月2日(火)~11月25日(日)

9時30分~16時30分
10月11日および月曜休館
(10月8日は開館)

日本でガラス絵が文献に登場するのは、寛文3年(1663)にオランダの商館長が将軍へ献上した品々のなかに「ビイドロ絵版50枚」とあるのが最初といわれています。当時は“ビードロ絵”とも呼ばれたガラス絵は江戸時代の後半には日本でも制作されるようになりました。日本製のガラス絵は現在では制作地や画題などの違いにより長崎系、江戸系、上方系に区分され、時期の違いにより東京系などに分けられています。

ガラス絵は透明なガラス板に膠水(動物革から作った接着剤)や油で溶かした絵具で描き、それを別の側から見るようにしたものです。ガラスに塗られた絵具の反射はすべてガラスが吸収するため、絵具の色を鮮烈に見ることになります。また、画を描くには、通常の描き方とほぼ逆の順序で描いていきます。

これらのガラス絵の特徴を利用し、現代でも芸術家や工芸作家がガラス絵を制作しています。今回は、浜松市美術館の協力により、さまざまなガラス絵を観ていきましょう。

■主催
フェルケール博物館
■協力
浜松市美術館
■後援
静岡県教育委員会/静岡市教育委員会/朝日新聞静岡総局
毎日新聞静岡支局/NHK静岡放送局/読売新聞静岡支局
産経新聞社静岡支局/静岡新聞社・静岡放送/中日新聞東海本社
■協賛
鈴与グループ

 

港のこれ、なぁに?

7月28日(土)~9月23日(日)

9時30分~16時30分
月曜休館(9月17日は開館)

港ってどんなところ?

湾内を三保半島に守られたおだやかな清水港は静岡県のほぼ真ん中にあり、高速道路のインターチェンジや国道にも近いため非常に利用しやすい港です。巴川の河口周辺から始まった清水港は、明治の初期に現在の日の出マリンパークの周辺に波止場が造られて近代的な港湾整備が進められました。明治32年(1899)に開港場(かいこうじょう)に指定された清水港は、静岡のお茶と缶詰産業などの振興に後押しされるように港は発展してきました。

現在では観光港、渡船港、工業港、漁港、商業港など、さまざまな役割をもつ清水港を例にとり、港湾内で“これ、なぁに?”と思うような“港の風景”や“港で使われるもの”、また、今では見られなくなってしまったけれども“これ、なんだろう?”と考えさせられる道具を資料や写真で紹介していきます。そして、これ、なぁに?の問いかけから港での仕事や港の役割、港の歴史を見ていきましょう。

■主催
フェルケール博物館
■協力
中部地方整備局清水港湾事務所・静岡県清水港管理局・清水海上保安部・名古屋検疫所清水検疫所支所・清水税関支署・清水漁業協同組合・清水魚株式会社・静岡市役所清水港振興課・東京大学都市デザイン研究室
■後援
静岡県教育委員会/静岡市教育委員会/朝日新聞静岡総局
毎日新聞静岡支局/NHK静岡放送局/読売新聞静岡支局
産経新聞社静岡支局/静岡新聞社・静岡放送/中日新聞東海本社
■協賛
鈴与グループ

 

明治の錦絵展

6月23日(土)~7月22日(日)

9時30分~16時30分
月曜休館(7月16日は開館)

錦絵は江戸時代の風俗などを描いた多色摺りの木版画のことで、とくに江戸時代のものは浮世絵として知られています。特に江戸時代末期から明治時代にかけての木版画は特徴的な赤色の絵の具を使用しているために「赤絵」とも呼ばれています。近年では、この「赤絵」について文化史的な視点から、明治時代の近代化や当時の文化、庶民の習俗を知ることのできる資料として見直されてきています。

今回の展示では、船の科学館のコレクションの中から、明治時代の「赤絵」の中でも港や船、川などを題材とした作品を中心に近代化する日本のようすや庶民の風俗を紹介します。

 

■主催
フェルケール博物館
■協力
財団法人日本海事科学振興財団(船の科学館)
■後援
静岡県教育委員会/静岡市教育委員会/朝日新聞静岡総局
毎日新聞静岡支局/NHK静岡放送局/読売新聞静岡支局
産経新聞社静岡支局/静岡新聞社・静岡放送/中日新聞東海本社
■協賛
鈴与グループ

 

上田毅八郎の陸・海・空

4月14日(土)~6月17日(日)

9時30分~16時30分
月曜休館(4月30日は開館)

上田毅八郎氏は大正9年に藤枝市に生まれ、陸軍船舶砲兵として従軍し、利き腕の右腕を負傷しながらも生還しました。移行は左腕に絵筆を持ち船舶、汽車、自動車、航空機を描いてきました。昭和30年代にはプラスチックモデルのボックスアートを手がけるようになり、特に昭和51年の講談社出版の『世界の大帆船』で帆船画家として知られるようになりました。上田氏は、設計図から全体を復元でき、海や波の表現はまるで動いているようなリアルさで描く知識と技術をもっています。

今回の展示では、海洋画家として知られる上田毅八郎氏の船舶画を含む海洋画とともに、氏が描かれた自動車、機関車、航空機の絵画作品を紹介することで、上田毅八郎氏の絵画の世界を広く紹介します。

 

■主催
フェルケール博物館
■後援
静岡市教育委員会/朝日新聞静岡総局
毎日新聞静岡支局/NHK静岡放送局/読売新聞静岡支局
産経新聞社静岡支局/静岡新聞社・静岡放送/中日新聞東海本社
■協賛
鈴与グループ